11月7日の日記の続きです。
五色園でもう1体、驚愕の新発掘作品に遭遇したのです!!
(こんなに日にちが空いたのは、東海テレビのクルーが同行していたため
オンエアより先に紹介しちゃ悪いかな、と自重したためです。
結局番組では紹介されなかったので本邦初公開(のハズ)です)
情報をくださったのはトークイベントに来てくださった彩さん。
「謎の壊れた銅像」の存在をわざわざお手紙で知らせてくださいました。
場所は施設の人もほとんど足を踏み入れていないであろう山中の薮の中。獣道のような山中を10分近くも進んだ先に何と
巨大な胸像が打ち捨てられていました!
胸から上だけで1・5mほどもある像はネクタイを締めた男性。
台座から切り離されて地面に直接放置されています。
台座は横倒しにされ、苔や雑草に覆われ、ほとんどジャングルの奥の遺跡のようです。
台座の文字を判読しようとしたのですが、かなり磨耗していて、像のモデルについて分かったのは昭和15年に立てられた名古屋の議員さんらしいということくらい。他、「府縣制発布五十周年に当たり・・・」とも記されていました。
ちなみに国会議員を50年務め上げると名誉議員として国費で銅像を立ててもらえ、過去に尾崎行雄と三木武夫の2名の像が作られ国会議事堂に納められているそうです。93歳まで政界に籍をおいた名物議員の故・原健三郎も有資格者だが(最後の選挙で「もう1回当選したら銅像が立てられるんです!」と訴えて当選したそうです(笑))、野党に猛反対され、結局私費で地元・兵庫県の明石海峡大橋のたもとに像をたてたなんて逸話が残っています。
像のモデルはそんなにおじいちゃんには見えませんから、市議・県議を50年務めたのではなく、制度の50周年を記念して作られたのではないかと推察されます。
さてさて、それよりも驚いたのは
台の正面に刻まれた文字。
雑草や土にほぼ埋もれていたのですが、
払いのけるとこんな文字が
浮かび上がってきたのです。
『日本人ハ世界一ニ成ル』
何と言う直球ド真ん中の軍国・覇権主義国家ならではのスローガン!!
実は以前から、五色園の管理人さんに「戦前はもっと像があったのだが、軍国思想を想起させるものは戦後、壊されてしまったのです」と聞かされていたのですが、これがまさにそうに違いありません!
祥雲さんの作品なのかははっきりと分かりませんでしたが、顔つきやサイズは、平和公園に安置されている歴代名古屋市長像にも似ているような気がします。
いや〜、それにしてもこんな人っ子1人足を踏み入れないような雑木林の奥にこんな巨大像が眠っていたとは・・・? そして、情報をくれた彩さんは一体全体なぜこんなところまで足を踏み入れたのか? まさに謎だらけの巨大像なのでした