2010年10月アーカイブ

延期といたしました五色園の第3次修復、
11月13(土)・14(日)
で決定いたしました。

作業場所、内容などは当初予定と同様です。
yoro.jpgただし、合宿は行いません。
また、ミニ講演などの付随企画については
あらためて調整いたします。

あらためて、どうぞよろしくお願いいたします!

ご参加者の皆様へ

owabi.jpg
30・31日の修復作業は、悪天候が予想されるため中止とさせていただきます
遠方よりご参加の予定を立ててくださっていた方々も数多くいらっしゃり、大変申し訳ないのですが、安全を考慮して止むを得ずの決定とさせていただきました。
何卒ご了解ください。

なお、翌々週の11月13・14日を予備日程の候補日として現在調整中です。確定できた時点であらためてご案内いたします。

引き続きどうぞよろしくお願い申し上げます。
五色園の第3次祥雲作品修復活動まで、あと2週間足らずとなりました。
10月30日(土)&31日(日)です。
詳しくはこちら

今回は、過去2回とは違った作業、お楽しみも数々予定しています。


● 新メニュー1 ・・・・・破損部位の制作・取り付け (30日・土)

sitami2.jpg
メインの修復箇所である「松虫鈴虫剃髪の得度」と並行し、園内入り口近くの「月見の宴」の予備修復作業も行います。

手がもげてしまっている像が何体かあるため、今回これを取り付けまで行い、来春の第4次修復でこのシーンの塗り直しを行う予定です。

取り付け用の手は、毎回監督してくださっている左官職人の井嶋守雄さんが事前に制作してくださいます。

ドリルで穴を開け、鉄筋を差し込み・・・・・というこれまではなかった作業にチャレンジするので、過去2回の経験者は是非こちらにご参加してみてください。






●新メニュー 2 ・・・・・ 
事前補強工事
(28日・木もしくは29日・金)
matu.jpg
「松虫鈴虫剃髪の得度」の像で、一部コンクリートのはく離が激しい部位があるため、事前にプロの業者さんによる補強作業を行います。
作業は10月28日(木)か29日(金)。(正式決定した時点でこちらに追記します)
ボランティアで手伝える作業ではありませんが、コンクリート像の修復方法を知るには非常によい機会です。ご予定が合う方は現地までお越しください。
※この作業の費用は日比野塗装店様が負担してくださいます。

●新メニュー 3 ・・・・・ 岩崎御嶽山ツアー (30日・土)

sarutahiko.jpg
毎回お昼休み後に行っている園内ツアーの上級者版。

五色園から車で5分ほどの岩崎御嶽山。ここにも複数体の祥雲作品が現存します。

プロジェクトの副キャプテン(今、勝手に任命)・ソフトリィXさんの引率でこちらの出張見学ツアーを開催します。

無数の像が林立していて、祥雲作品か否かの判別でカンカンガクガク盛り上がれること必至。

通常の園内ツアー体験済の方は、こちらへご参加ください。

(車での移動となるので、車で来園される方同士で乗り合いをお願いします)

※大竹引率による通常の園内ツアーも並行して行います。




●新メニュー 4 ・・・・・ 神社仏閣ライター・まんじまる氏ミニ公演 (31日・日)

man.jpg
最新刊『大仏をめぐろう』著者のまんじまること坂原弘康さんが修復活動に参加!

せっかくなのでお昼休み後にミニ公演をやってもらいます。

全国の巨大仏と祥雲作品との近似性など、独自の着眼で解説していただきます。

乞うご期待!!



頭の手ぬぐいも大仏柄(笑)の坂原さん→




その他にも各方面にお声がけしています。
えっ、こんな人も!という出会いがあることを主催者自身も期待しています。

皆さま、どうぞふるってご参加ください。
お待ちしております!





manjimaru.jpg

来る第3次五色園修復に

大仏ライター、まんじまること坂原弘康さんがやってきます!

坂原さんの最新著作にして最高傑作の『大仏をめぐろう』については先のブログをご参照ください

(昨年、大竹と一緒に出演した東京・お台場「カルチャーカルチャー」での「B級スポットナイト」での坂原さん㊨)


熱心な祥雲さんファンでもある坂原さんは、修復プロジェクトの発足当初から、ブログでのPRや基金へのご寄付など、全面的に応援してくださっています。(坂原さんのブログ「まんじまる流」はこちら)

今回は東京からはるばる修復作業に参加してくださるのですが、せっかくなのでミニ講演を開いていただくことにしました。

日時は、10月31日(日)の昼食後

毎回行っている園内ツアーの替わりのイベントです。著作の即売も行います。


daibutu.jpg

祥雲作品を含めた愛知のコンクリート大仏文化、各地のコンクリート彫刻作品について、鋭く、そして愛に満ちたまんじまるトークが炸裂します!

 

講演以外に、作業にもご参加いただきますので、一緒にペンキ塗りをしながら講演では開帳できないあんな話やこんな話も聞けるかも(?)。

 

どうぞご期待ください!!

daibutu.jpg

友人の神社仏閣ライター・坂原弘康さんの

「大仏をめぐろう」が出版されました。

(イーストプレス 1590円+税)


これがも〜う、

素晴らしいッッ!!!!


仏像ブームで、仏像本はアホほど出版されていますが、

そんな中ほとんど見向きもされてこなかったのが大仏。

奈良、鎌倉の大仏を除けば、ほとんどその価値を認められてきませんでした。

というのも、仏像というのは基本的に美術という価値意識の下でのみ評価が下されていて、江戸時代以降作のものはほとんどその価値に目が向けられません。

とりわけ大仏は、金持ちが財力にまかせてつくったモノと見なされがちでいわばB級スポット的扱いをされるものがほとんどです。

デカけりゃデカいだけB級度が増してしまう

建立者の思い入れと世の見方が反比例してしまう哀しき運命すら背負っています。

 

そんな風潮に毒されることなく、デカい仏様、スゴイじゃん!という

プリミティブな驚きや感動を原動力にして、愛情たっぷりに全国の大仏様を

めぐってレポートしたのがこの本なのです。

 

各大仏様のレポートは、坂原さんが拝観した際の素直な感動をベースにしながら、詳細な解説もしっかり載っていて、ウンチクを仕込めつつも旅情を誘います。

 

daibutubon.jpg

そして、"美術品としての仏像"という世にはびこる絶対的評価基準などにとらわれない、という筆者の清らかなスタンスを象徴するのが、聚楽園大仏(しゅうらくえんだいぶつ・愛知県東海市)の紹介。

昭和初期建立のこの鉄筋コンクリート仏の誕生を「大仏革命」と歴史的に評価し、

「大仏新時代の幕開け」と位置づけるのです。

聚楽園大仏の作者・後藤鍬五郎さんは、我らがコンクリート仏の巨匠・浅野祥雲さんと時代的にも地域的にも類似点が多く、このコンクリートという素材と仏像の出会いを初めて積極的に評価した坂原さんの視点は、私にとっても大いに刺激になり、かつ心強く感じられるものでした。

 

B級といわれているものを低級として見るのではなく、その魅力や立ち位置に先入観なく目を向けようとする坂原さんの大仏観は、珍スポットファンにひとつ新鮮な指標を示してくれるものだと感じます。

 

このブログをのぞきに来てくれるような方なら、

読まないなんて選択肢はあり得ない 必読の1冊です!