2011年7月アーカイブ

珍スポットの宝庫、伊豆にまたひとつ、珍すぎる名所が登場しました。

7月16日、伊豆高原にオープンした「怪しい博物館村 まぼろし博覧会」です。

hihoojisan.jpg実はこの施設には、2007年に閉館した「元祖国際秘宝館」(三重県)、95年閉館の「石和秘宝館ロマンの館」(山梨県)の等身大エロフィギュアたちが復活展示されているんです

そして、元祖国際秘宝館の展示品は、何を隠そうこの私が手引きをして、現オーナーに引き取ってもらったものなのです!


→ うわぁ〜。秘宝おじさんがこんなことに・・・!


そんなワケで、秘宝フィギュアを嫁に送り出した父・・・いや娘っ子を横流しした女衒(ぜげん)のような心持ちでいた私は、秘宝館の復活を今か今かと待ちわびていたのです。



4年ぶりに日の目を見ることになった秘宝たち。その復活の場は、国立公園内の熱帯植物園跡地という意外な場所でした。

maborosi.jpg ↑ キャッチフレーズは「夢かうつつか幻か」。写真は2階の「昭和の通り抜け」


yabu.jpg施設は3つの空間で構成され、一番奥が「魔界神社」。怪しい見世物小屋が立つ昭和23年の縁日の風景を再現し、公衆衛生博覧会や怨霊寺など怪しげなブースが館内に点在します。

→ 「藪病院」のブース。一体どんな治療を受けているんだ?というほどのけぞりすぎの患者さんは、秘宝館ファンなら見覚えのある一体


フィギュアやハク製によるお化け屋敷のようなもので、その中に秘宝フィギュアたちも数々使われていました。予想に反し、フィギュアたちは本来の男女でからんでいる姿ではなく、あえてオリジナルの姿が分からないような格好でコラージュされているのでした。








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  ↑ 怨霊寺。これはひょっとして筆者が運び出したフィギュアでは・・・


2番目の空間「昭和の時代の通り抜け」は、一見、最近流行りの昭和レトロのミニテーマパーク風

maborosifroor.jpg ↑ ミゼットをディスプレイした空間はよくある昭和テーマパーク風だが・・・


rahu.jpgところが、よくある「昭和は素朴でよかったな〜」という牧歌的ほのぼのさはなく、再現されているのはストリップ小屋や全共闘のバリケード、左翼本であふれる古本屋など。

日陰のムードが空間全体をどよ〜んと覆い尽くします。

そして、ここにもあちこちに秘宝フィギュアが。3丁目の夕日的世界を期待して訪れたファミリーはどん引きしまくりです。












3つ目は「密林にたたずむ大仏と世界古代文明遺跡」。熱帯植物園だったまんまの空間の中、いきなり現れるのが金ピカの巨大な聖徳太子像。そして、周りを取り囲むのはモアイやスフィンクス、ピラミッドのジオラマなどなど。むやみにスケールのデカい展示品と、先の2フロアの薄暗さとは正反対の日光がさんさんと降り注ぐまぶしさに、頭がくらくらしてきます。

syotokutaisi.jpg ↑ 植物園そのまんまの空間で、巨大聖徳太子と、世界の古代文明遺跡のレプリカが競演


本来の秘宝館のテイストとはかなり異なり、エログロ&レトロミクスチャーのバッドテイストは姉妹館の「怪しいイ少年少女博物館」と共通しています。秘宝館復活、というのとは趣は異なりますが、秘宝館経験者はかつての展示品がどこに使われているか探す楽しみもあり。18禁ではありませんが、純朴で健全な少年少女を連れいていくのはトラウマになりそうなのでご注意ください。

詳細は今後どこかの雑誌ででもレポートしようと思っていますので(でも発表先は決まっていません。ご興味のある出版社の方はご連絡お待ちしております!)、ここでのご紹介はこの辺で。発表先が決まったらまたご案内します。

(※電話番号や料金など基本データはご自身でご確認ください)

我らがコンクリート仏師の巨匠・浅野祥雲さんの出生地は
岐阜県中津川市の旧坂本村
ここにも数十体の祥雲さん作の作品が残されています。

sakamotomura.jpg筆者は先日、この地域の人たちのグループに招かれて、ある集会に参加してきました。
グループの人たちは拙著『東海珍名所九十九ヶ所巡り』で、祥雲さんのことを
「本で取り上げられるようなスゴイ人なんだ!」と見直すようになり、
地域に残る作品を後世に残していけないか、と考えるようになったとのことでした。

まだ本決まりではないので詳細は発表できませんが、
近い将来、祥雲さん再評価の活動の輪が広がるかもしれません。
出生地でこのような気運が高まってきたことはとても意義あることだと思います。
具体的にもろもろ決まったら、当ブログでも紹介していく予定です。
乞うご期待!