五色園第5次修復、完了しました!
参加してくださった方は2日間で約120名! 特に2日目は過去最高のおよそ100名の方が駆けつけてくれました。
初日はあいにくの雨でしたが、悩んだ末に決行。
対象の場面は思っていた以上に劣化がひどく、古い塗装を剥がしているうちにコンクリートの表層面がボロリと剥離してしまう像が続出。
脳みそが飛び出てしまった哀れなお坊さん→
また、袈裟のすそが地面に埋まっていることも発覚し、周囲を掘り出すことに。
雨のため電動ヤスリを使えない上、参加者もいつもより少なく、ひたすら手作業で古い塗装を削ってはがし、埋まった部分を掘り起こすという過酷な作業が1日続きました。
そんな中、一服の清涼剤となったのがお昼休みのお楽しみ企画。
何とこの修復活動を通して知り合いゴールインしたカップルが誕生したので、プチ祝賀会を開催したのです。
しかも、サプライズ演出で司会進行役として閻魔大王が登場! 誓いを破ったら地獄へ堕ちるという、何が何でも永遠の愛を約束させるゴーインな口上で2人を祝福したのでした。
↑ 閻魔様は当プロジェクトではおなじみ、地獄絵研究の第一人者、愛教大の鷹巣純先生です!
2日目は打って変わって晴天!
おかげでたくさんの方たちが足を運んでくれました。
そのため、今回の対象場面「夜盗耳四郎聞法の場」の他、過去の修復場面「信行両座」「門前石枕」「月見の宴」の舞台の塗装まで行うことができました。
2回目に修復した「門前石枕」の舞台に見事な雪が降り積もりました!
ちなみに、"昭和24年当時のカラー写真を元にオリジナルカラーを再現する"のが今回の修復の目玉だったのですが、直前になって五色園の古株の庭師さんから
「あの写真の色は祥雲先生が塗ったのではなく、祥雲先生の指導によって塗り直したのが現在の色」
との証言をいただき、急きょ予定を変更。修復前の色をお手本に、塗り直しを行いました。
地元のカブスカウトのちびっ子たちも頑張って塗ってくれました→
今回の活動で目立ったのは、地元である五色園地区の皆さんのご参加。
もともとこの修復プロジェクトは、地元の人を巻き込んだ地域の活動にしていきたいという狙いもあったので、非常にうれしい新たな動きでした。
それではご覧ください。たくさんの有志の手によってピカピカに生まれ変わった仏像群を!
ご参加くださった皆様、本当にありがとうございました!!
コメントする