桃太郎神社第1次修復活動、終了しました!
約200名が参加し、バラエティに富んだゲストも!
3年前に立ち上げた「浅野祥雲作品再生プロジェクト」の活動としては7回目。今回は五色園から桃太郎神社へと舞台を移し、地域の有志の会による主催として行われました。
同社の祥雲作品は30体。主に昭和30年代に制作されています。他の作者によるものも合わせて全44体があり、これらを3年間かけて修復する計画で、今回は15体をお色直しすることとなりました。
作業の監督はもちろん、いつも通り祥雲さんのご親族である日比野塗装店さん。お孫さんにあたる社長&専務ご夫妻からひ孫、玄孫までそろっての祥雲ファミリーオールスターズです!
作業に携わってくれた参加者は2日間でのべ約200人。
顔ぶれも豪華! 初日の昼に犬山市長さんが陣中見舞いに立ち寄ってくれたのをはじめ、他にも、元市長、現役市会議員、B級スポットブログのカリスマブロガー、寺社仏閣本の著作多数の人気イラストライターの諸氏が入れ替わり立ち代り登場。今や常連となった神社仏閣ライター・坂原弘康さんは2日間フル参加。関ヶ原ウォーランド館長さんは2度目の参加。さらにお笑い芸人コンビの体験取材やご当地漫才コンビのネタ、桃太郎発展会によるスピーチ、テレビ、新聞各社の取材など、多彩な顔ぶれによるにぎやかな2日間となりました。
古い塗装をはがすことで祥雲さんの造形力がくっきりと
多士済々の面々もさることながら、地元の皆さんが大勢足を運んでくれ、さらにたまたま立ち寄ったファミリーやチビっ子らがたくさん飛び入り参加してくれたのが何よりうれしいことでした。
作業中のサプライズも多数。門番の赤鬼が実はもともと青鬼だったことが塗装のはがしによって発覚したり、地中に埋まっていたサル・キジ・犬の足が掘り出されたり、祥雲さんの書が宮司さんによって披露されたり・・・。
像は何度も塗り重ねられてきたため、厚化粧になってしまっていたのですが、古い塗装をはがすことで埋もれていたこまかな凹凸によって表現された豊かな表情が現れ、祥雲さんの彫塑技術の確かさが証明されました。
作業完了後は正式参拝!
そして、ひととおり作業が終わった後、参加者全員で本殿にて正式参拝。宮司さんからこの活動に対する感謝のお言葉もいただき、非常にうれしく、清らかな気持ちになりました。
宮司の川治桃光さんは現在81歳。初代宮司の父上の遺志を継ぎ、長年にわたり境内のコンクリート像をコツコツと塗り直し、守り続けて来られました。しかし、近年はご高齢のためメンテナンスも滞りがちになっていました。今回、みんなの手で像たちをきれいにお色直しができ、これまでの宮司さんの努力にこたえることができたんじゃないかという気がします。
活動実現の影の功労者は・・・
実は今回の活動が実現にいたった背景には名鉄の後押しがありました。
事の発端は昨年の12月。私が名鉄のフリーペーパー『Wind』に「名鉄沿線珍ハッケン紀行」という連載を持っていることから、読者ツアーを行うことになり、桃太郎神社を中心に犬山の珍名所を巡りました。
ツアー終了後の会食中に「桃太郎神社の祥雲作品を修復したいと思ってるんですよ」と話したところ、部長さんがすぐさま「いいじゃないか!観光協会の○○君を呼ぼう!」と大乗り気に。翌週には早速関係者とのミーティングが行われ、その後トントン拍子で開催が決定したのでした。犬山市の観光推進に力を入れている名鉄が働きかけてくれたからこそ、地元もやる気になってくれたのです。
劇的!ビフォー→アフター!!
アトピーに悩まされていたお顔もつるんとすべすべに。桃はグラデーションでおいしそうに
ヤマンバメイクだった鬼の塗装をはがすと下から青い肌が! 欠けていた眉毛も盛ってキリッと男前になりました
古い塗装をはがしたことで、しわや毛並みがちゃんと凹凸で表現されていることがわかります
ゾンビのようだった鳥居前のサルは参拝者ウエルカムなつぶらな瞳に。土に埋もれてしまっていたキジや犬の足も発掘
今回は、施設の方や地域の皆さんの全面的な協力体制があり、多彩な参加者同士の交流もいつも以上に活発で、非常に一体感のある活動でした。「この愛すべき人形たちをみんなで守っていこう!」という思いがひとつになり、誰もが笑顔で、達成感を感じることができました。
皆様、本当にありがとうございました!!
桃太郎神社修復は2013年、14年にも同じ時期に開催する予定です。
引き続きたくさんの皆様のご参加をお待ちしております。今後ともどうぞよろしくお願いいたします!
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